渋谷の街をレインボーカラーに染め上げろ! 東京レズビアン&ゲイパレード2005
- 2005.08.15 Monday
- 05:40
<Tokyo Gay Night>
<DIAMOND CUTTER>
<革命前夜か?>
8月13日(土)代々木公園イベント広場を拠点に、東京レズビアン&ゲイパレードが開催された。03年、04年と中止されていたが、3年ぶりに復活。主催者発表によれば、パレード参加者2500人弱、シンポジウムや沿道応援を入れると、約3000人が参加した。
パレードのコースは、代々木公園イベント広場(NHK脇)を出て、公園通りをパルコの角まで下り、左折してファイアー通り(消防署)に向かう。そこから明治通りに出て、表参道まで進み、原宿駅前を通って、代々木公園イベント広場に帰ってくる。出発して帰り着くまで、1時間半ぐらいのコースだ。
土曜の昼下がり、公園通りをぶらついていた多くの若者たちは、いきなり出現した異形のデモ集団に、目を見張った。多くの顔に愉快そうな笑みが浮かぶのは、パレードの陽気なエネルギーが伝播するからだろう。原宿駅前の歩道橋には、野次馬が鈴なりになり、手を振る姿も見られた。
参加者は、12のフロート(先導車)に別れ、それぞれ特徴がある。浜野監督とわたしは、当初、なぜか「ウーマン・オンリー・クラブイベント」のフロートを紹介されたが、実際に並んでみると場違いもいいところ。この「DIAMOND CUTTER」のフロートは、十代のマリンルックの女の子たちであふれ、下駄をはいたオッツァンであるわたしなど、変態が紛れ込んだようなものだ。やむなく、沿道からカメラで個人的な記録に専念する。浜野監督は、知り合いに声をかけられるまま、幾つかのフロートを渡り歩いたようだ。
<代々木公園イベント広場のステージ>
<ゲストで登壇した上川あやさん(世田谷区議)>
<同じく尾辻かな子さん(大阪府議)。バックの面々が素敵ですね>
代々木公園イベント広場の常設ステージで、パレード前に、二つのシンポジウムと演奏会が行われた。シンポジウム1は「HIVのリアリティが変えるもの−HIVの予防とHIV陽性者の生きやすい社会について」、シンポジウム2は「私たちのエイジング−結婚制度の外で年齢を重ねるということ」。パレードに繰り出す前に、病気や老後について考えようというのだから、主催者の生真面目な姿勢が伝わってくる。
また、各フロートの代表者が壇上に並んだ後、性同一性障害者として性別の変更が認められた世田谷区議会議員、上川あやさんと、この日にレズビアンであることを公表する著書『カミングアウト−自分らしさを見つける旅』(講談社刊)が発売になった、大阪府議会議員の尾辻かな子さんが、ゲストとして登場し、スピーチを行った。パリ市長やベルリン市長も、ゲイとしてカミングアウトしているとか。
<公園通りの坂上から、いざ出発! 先頭に、上川あやさんと尾辻かな子さんが立っている>
<公園通りは、すっかりレインボーカラーに馴染んだ。レザーのゲイメンがいいね>
<いろんなプラカードがあるが、傘は珍しいのでは?>
<「マーチング・バンド」の先頭で、爽やかな大旗が振られる>
<ブラス隊が行く>
<「韓流ゲイ男」って…>
<雑誌『バディ』のフロートが現われると、俄然派手になる>
<パルコの前は騒然。天下に示すゲイパワーだ>
<原宿駅前から、反乱軍のような勢いでゴールへ>
<テーマは「WHITE PARTY」だとか>
<公園通りで、巨大レインボーフラッグが揺れる>
<原宿駅前の歩道橋は鈴なり。やって来るフロートは?>
<実行委員会が企画した「聖子フロート」。松田聖子に扮したドラァグクイーンが「聖子ちゃんのコンサートを再現して」歌う>
<あんまり似てないけど、無数のシャボン玉を流して盛り上げる>
<パレードには参加しないで、沿道から応援する仲間たちも少なくない>
<パルコ前を行く「聖子フロート」。何人かの「聖子ちゃん」がいるようだ>
<東京レズビアン&ゲイ映画祭のグループ>
<とにかく陽気なエネルギーを発散する>
<これが、わたしが思わず逃げ出した「DIAMOND CUTTER」のフロート>
<テーマは「DCマリン・パーティー☆」。マリンルックが決まっている>
<ここに初老のオッツァンが入る余地はない>
<バカ派手な風船の、新宿二丁目振興会のフロート>
<車には男姿、女姿の人たちが乗っているが、実際の性別は?>
<パレードはパルコの角から、公園通りを逸れる。まっすぐ進みたいところだが、規制のため?>
<ファッショナブルな「Tokyo Gay Night」のフロート>
<スパイダーマンが、なんともセクシーだ>
<沿道の人たちの顔にも、思わず微笑が浮かぶ>
<お祭り野郎のパワー爆発!>
<ゲイのアメフト幻想には心惹かれる>
*こちらは、アメフトをスポーツとして楽しむ「ブルーウイングス」の皆さんでした。「幻想」なんて書いて失礼しました。コメント欄参照。
<外国人の参加者も多い>
<「東京のゲイ・ミックスパーティーの草分け」である「the RING」のフロート。テーマは「ウェディング」>
<前の二人は女忍者か?>
<歩道橋の観衆の熱い視線を背に>
<雑誌『G-men』のフロート。テーマは「僕らの歌〜your sonng〜」>
<ゲイが作った曲を、ゲイが演奏し、ゲイが歌う>
<小さなレインボーフラッグが、心を温かくする>
<カッコいいから、もう一枚!>
<来年もまた会おうね!>
余談。浜野監督は、パレード中に『百合祭』のファンだというゲイの青年に話しかけられ、しばらく一緒に歩いた。その時、彼らの間で、吉行和子さんが最後にカメラ目線で語りかけるセリフ「きのうの夜、私たちがどんなにイヤラシイことをしたか、誰も知らないでしょうね」が、一部的に流行っていると聞かされたとか。
実は、これがフェミニストに評判の悪いセリフで、「イヤラシイこと」は、「素敵なこと」と言うべきでないかと批判されたことも、一度や二度ではない。しかし、今になってゲイ諸君の間で、「昨日の夜、僕らがどんなイヤラシイことしたか、誰も知らないだろうね」と言い換えられていると思うと、それなりに思いを込めた脚本担当として、まことに光栄である。