2017/05

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

<< >>




 6月5日(日)ソウルのメインストリートのひとつ「鍾路」に、韓国のレズビアン&ゲイが派手に繰り出し、クィア・パレードを展開した。『百合祭』が今回上映された映画祭は「ソウル・クィア・カルチャー・フェスティバル2005」という大きなイベントの一環だったのだ。キャッチフレーズは「Queer UP!!」。
 映画祭自体は5日間だったが、フェスティバルは、5月27日から6月10日(今日ですね)まで開催され、その中でもハイライトが、5日の日曜日に行われたパレードだった。


<世界的にレズビアン&ゲイのシンボルであるレインボー・フラッグの巨大なのが、レズビアンの手でソウルの大路に波打つ>


<サングラスにスキンヘッドの彼は、韓国でも有名な男優だったが、2〜3年前にゲイであることをカミング・アウトし、一切の仕事を失ったという。最近仕事が戻りつつあり、ゲイやレズビアンの尊敬を集めているとか>

*宗廟市民広場*
 まずは旧い史跡である「宗廟」の前の宗廟市民広場に集結し、テントを張った。ここで団扇やコンドームを無料で配ったり、メイクの準備をしたりー。この公園は、かつてゲイのハッテン場だったという歴史も持つが、その一方で韓国の土着的なオヤジやジジイ連中が集まる、オヤジのメッカとしても知られている。
 平日でも地味な格好をしたオッサン達が、何をするでもなくタムロしているが、日曜ともなればさまざまなグループが、カラオケを熱唱したり、碁あるいは将棋のようなものをやったり、土俗宗教みたいな人たちが太鼓を打ち鳴らしたり、主に中高年の男性たちで溢れかえっているのだ。
 最近の眉目秀麗な韓国の美男スターとは裏腹に、韓国はオヤジ大国でもあった。込み合うなかで、胸やお尻をオヤジにワシづかみにされた(触るなんて生易しいもんじゃない!)女性たちも続出。この国のオヤジ達には、セクハラなんて概念、まだないらしい。
 韓国の「クィアVSオヤジ」という対比は興味深いが、世代間ギャップについて、ひとつ書き留めておきたい。特設ステージでスピーチする女性に向かって、すごい剣幕で罵声を浴びせたオヤジがいたが、後で聞くところによると「お前たちは、また朴正熙(パク・チョンヒ)大統領の悪口を言っているのか! 俺たちをとにかく食えるようにしてくれたのは朴大統領だぞ! その恩を忘れるな!」といった意味だったらしい。
 朴大統領は、1961年に軍事クーデターで大統領になり、経済を発展させたが、一方で人権の抑圧もあった。長く大統領職にあったが、1979年に政府内の人物に暗殺されている。おそらくそのオヤジには、クィア側のスピーチが、人権派の主張と重なったのだろう。世代間の亀裂が、コミカルなまでに端的に現われたシーンであったと、わたしには思われた。


<市民広場の後ろに控える宗廟の入り口である門>


<何か知らないが、熱く盛り上がる集会を開いている年配の男たち>


<大音量でカラオケに興じるオヤジたち。歌に合わせて踊りだす人もいる>


<妙な帽子をかぶって、太鼓を叩きながら体を揺するグループ。なかには恍惚となっている老人もいて、宗教がかっているようにも見えた。手前の背広の男のように、太鼓の音に釣られて踊りだすオジサンやオバサンも>


<ブルーのテント周辺では、レズビアン&ゲイと物見高いオヤジ達のごった煮状態となった。普段では絶対見られないない、非日常的な光景だ。右側の大型トラックの荷台が特設ステージになる>


<この通路が、宗廟の正面に向かう通りなので、とりわけ混雑も激しい>


<エイズ防止をアピールする、コンドームの無料配布に群がるオヤジ達。コンドームと聞いてギョッとした表情をするが、ただのモノは何でも貰っていく。いったい、どこで使う気だ?>


<会場で異彩を放っていたボディ・ペインティングの彼女。彩色しているので目立たないが、両方の乳首も露出していて、それを見つけたオヤジが、嬉しそうに誰彼構わず話しかけていた>


<特設ステージでスピーチが始まり、その前にはカメラの砲列。とにかく凄い人数のカメラマンが集まった>




<この人は、ソウルのゲイのコミュニティで有名なドラァグ・クィーンらしい。芸風は国境を越えて共通したものがある>


<ステージを遠巻きに見つめる、遠慮がちなタイプのオヤジの一群>




<突然現われた、セクシーな人工美女軍団。どこかに男の部分を残すドラァグ・クィーンと違って、完璧な美女ぶりだ。北の「美女軍団」に対抗して、この人工美女軍団をサッカーなどの応援団に繰り出したどうか? などと考えたが、後で聞いたところによると、なんと台北から友情出張してきたTS(トランス・セクシャル)のショー・ガールの皆さんだった>


<この人も台北組だが、オペラのような歌を見事に歌い、下のように全身で一回転も決めて、やんやの喝采を浴びた>


<両足先が上下に決まって、裾をまったく乱さない見事なワザだ>




<とにかく色っぽさムンムンの台北チーム。ソウルのフェスティバルのメンバーと交流があるのだとか>


<遠くから眺める人々。踊る美女たちがTSだと、どれぐらいの人が理解したろう。本物の美女だと思ったオヤジ達がほとんどではなかったろうか>


<日本から参加したラブ・ピース・クラブ代表の北原みのりさん。「東京でも今年の夏にパレードがあるので、ぜひ来て欲しい、その際にはバイブを買って帰ってくださ〜い!」とアピールして拍手を浴びた。右側の女性の通訳が、手に赤い布を巻いているのは、カミング・アウトしていないので撮影禁止、もし写っていても公開しないこと、というサインだ>


<いよいよパレードの準備が出来上がった。彼女たちの後を、オヤジどもがゾロゾロ付いて歩いていくのは、まことに珍妙な光景だった。視線の先には美女のパンツのラインが…>






<路上に出る手前で、クィアな人々を見守る観衆。このオヤジのメッカでパレードを開始するのは、昨年に続いて二度目。以前はもっとアメリカナイズされた街でもやったが、この土着丸出しの公園からスタートすることに意味がある、という意見も>


<出発直前。旗がひらめき、エネルギーが渦巻く>

<鍾路パレード>
 パレードする距離は長いものではなかったが、ソウルの中心街で人も車も多く、多数の警官も動員されて、存分に時間をかけクィア・パワーをアピールした。路上の若い世代は楽しんでいるように見えたが、多くの人たちは何が起こったのか、すぐには了解できず、ただ目を丸くしていた。しかし、韓国のオジサン、オバサンには音楽が鳴り出しただけで踊りだす人々もいて、わけが分かろうと分からなかろうと、とにかく盛り上がった。


<クィアは戦争に反対する! 日本もイラクから撤兵しろ!>






<台北チームの周囲には、いつも大きな人だかりができた。ほとんどの人には、ブラジルのサンバみたいなものだったのではないか。わたしは目撃できなかったが、相当セクシーなポーズで路上の人々を挑発したらしい>


<鼓を打つレズビアンチーム。顔の迷彩はゲリラ戦の様相を呈している>


<西条秀樹も歌った「ヤングメン」の歌は、どうしてこうも盛り上がるのだろう。レインボーフラッグも大きく揺れる>


<「ヤングメン」に合わせて腰を振るアメリカ人(多分)観光客。この人たちには、ゲイ・パワーは見慣れたものだ>


<あいかわらず素敵なファッションのゲイ・メンと、その決めポーズ>


<最後は車を降りて、歩道の人々に手を振るゲイのスター。この人には、大きなオーラがある>




<しんがりを務めたのは、やはり地元ソウルのドラァグ・クィーンたちだ>


comment

トイレットペーパーを三角に折る作法というのは、どこから来ているのでしょうか。河合さんのお話では、ずいぶん以前からあったようですが、田舎育ちのわたしなどは、つい最近のサービスみたいに思い込んでいました。三角に折られているからといって、引き出しやすい気もしないのですが、どうも伝統のある風習のようです。しかし、河合さんのご両親も派手なカップルですね。ホテル住まいやシンガポールからの贈り物など、インターナショナルな雰囲気の夫婦喧嘩は、沖縄の国際性ゆえでしょうか。

トイレの紙を三角に折る…というのは、問題だ。ヤマザキさんの恐怖に繋がるものですが、これが私の両親のバヤイ大変な問題へと発展したのです。父があるとき恋していて(私の横浜時代ですから、彼が50歳半ば、うん、若い)、ホテルに仕事部屋だといって一部屋借りてしまった。母もあやしいと、時々偵察に行ったらしてけど、ある日、発見!三角のペーパーだったらしい。これでキレタ母は、毎晩私へ電話だった。どう考えても父があんなことはしないのだ。それから、私も余計なお世話だったけど、相手の女に抗議の電話などしたのだった。…しかし、うちの両親っていうのも考えられなくて、母は母であの後、パイロットと恋におちたらしく、シンガポールからデンファーレの花が箱いっぱい届いていたという。勝手にしてよ、という感じだったけど、彼女が死んで、箪笥の奥からきれいな字のラブレターの下書きなんかも出てきて、大変だった。あんなの残さないでよね、と私は泣きそうだった。

…ということで、トイレットペーパーを三角に畳むのは止めましょう!!!

  • 河合民子
  • 2005/06/15 1:21 AM

なんだか韓国オヤジどもへの反響が多くて、いささか複雑です。パレードに関係なく、街を歩いていたら、身なりの悪くないオヤジが、すれ違う尼さんの裾をバッグで払ってビックリさせ、ニマニマ歩いて行きました。可哀想に尼さんは棒立ちになっていました。筋金入りの馬鹿オヤジどもです。日本の若い女性たちは、韓国の甘い言葉を囁くイケメンと結婚したいそうですが、結婚したらこういうオヤジが舅として登場してくるのを知ってるのかな。いや、本当に手強いのは、こういう糞オヤジじゃなくて、働き者で日本人からボルことなど平気の平左の、強面オバンたちなのだが。
スロウハンドさん、「嘔吐」のロカンタンて、いけ好かないヤツですね。

何度も見ましたが、結局「韓国オヤジ<の>度肝を抜く」というよりも、ぼくらにとっては「韓国オヤジ<が>度肝を抜く(われわれの)」ということではと実感しました。さすが、烏賊が吐くのは烏賊墨だ…(深い意味はない)。

何度みてもオモロイですね。この画像集!!!l臨場したかったと思っています。来年、行ってみようかと、野次馬の心が動いています。

  • 河合民子
  • 2005/06/13 12:59 AM

エンテツさんと河合さんの、オヤジに関するご指摘にすっかり嬉しくなって、写真を一点、それにオヤジにまつわるエピソードも少し書き加えました。那覇や上野でも姿を消した…どうやら土着のオヤジは、日本では天然記念物扱いかもしれません。
ソウルは確かに美人が多いですが、美の基準がひとつという気がします。しかし、コリアン・エアは、世界一トイレの清潔な飛行機ではないでしょうか。10時間を越える長時間飛行になると、JALやANAでも、足元などが汚れるものですが、コリアン・エアは磨いたように清潔で、毎回ペーパーの先端が三角に折られている。これって、トイレに入る乗客を絶えず見張っていて、出てくるたびにスチュワーデスが? ちょっと怖い気もしました。

韓国のオヤジ・パワーは痺れますね。何か凄い。クィアを食っているという感じ。昔はこういうオヤジが那覇にもゴロゴロしていた気がするけど、最近、いないなーという感じです。

韓国は旅していて思ったのですが、大いなる田舎が大部分で、少しの都会・ソウル・プサンという感じでした。そんな都会も落差が激しい、としみじみと思いました。ある意味で洗練されない部分を強烈に維持し、それを捨てたくないという健全、という印象でした。

美人が多いソウルは厚化粧という鬱陶しさもありましたね。

  • 河合民子
  • 2005/06/11 1:25 AM

いやあ、このオヤジたち、いいスパイスですねえ。
上野の不忍池あたりには、こういう風情の、
ラジカセでカラオケかけて唄って踊っている
オヤジたちがいましたが。
それに、上野のゲイは、上野の知名度アップに
貢献しているようでもありますし。
上野で、このようなパレードやって欲しい。
浅草のサンバは、飽きた。










trackback